少子化対策には「恋したくなる神奈川」がいちばん!

~非婚率全国3位を返上しよう~

少し前に「異次元の少子化対策」という岸田総理の言葉が突っ込みどころ満載だとたたかれまくり、続いて「子育て予算倍増」への財源を問われた木原官房副長官が「子どもの数が増えれば自然と倍増になる」と本末転倒発言で叩かれまくっていました。

では、予算を増やせば出生率はあがるのか?というお話。子育て関連予算と出生率の相関をとってみると、相関係数は0.0つまりぜ~んぜん相関しません。予算を増やしても効果が出るのは数年先という疑問をもち、これを経年の変化率でやり直してみても結果は同じ。相関は全くありません。お隣で深刻な出生率の低下に悩む韓国の状況を見ても同様です。予算を増やしても意味がないというお話をしたいのではなく、子育て世帯への支援増加は当たり前にやるとしても、もっと根本原因の解決に目を向けないと、出生率は上がらないというお話をしたいのです。

未婚率全国3位!?

都道府県未婚率ランキングを見ると、神奈川の未婚率は27.9%で、1位沖縄 2位東京に次いで3位にランクインしています。全国的にも「結婚しない」方々が増えているので、20代から40代に限ってみると、未婚率は全国平均40.1%で、男性39.4%、女性42.0%。5人に2人は結婚していないことがわかります。

日本では結婚したら、子どもをつくりというのが当たり前なので、結婚する人が少なければ必然的に子どもの数は増えないわけです。

ちなみに、結婚した夫婦間に生まれる子どもの数の推移をみると、2000年初頭ぐらいまでは2.2前後で推移していましたが、2015年調査では1.94に低下しました。それでも、子どもが2人ぐらいという状況は何とか保っているとも言えます。

婚外子の割合を世界で見ると、フランスは6割が婚外子であり、日本や韓国の2%前後とは大きなギャップがあります。婚外子を増やそうというわけではありませんが、結婚という制度にしばられなくても子どもを持つという言うことに対して、社会や行政の支援が寛容になることも必要でしょう。

なぜ結婚しないのか?

結婚という制度に縛られたくないという価値観の多様性はあるだろうと思います。しかしながら、未婚者の多くは「結婚したいのにできない」というケースが多いようです。

内閣府の調査によると、結婚したいのにできない理由のトップは「相手がみつからない」ことで、約7割の方がそう思っているようです。

結婚できない若者というと、経済的理由の解決を行政がサポートすべきだという議論が多いのですが、経済的理由を挙げているのは3割。決して少なくないので、住宅の供給支援などの若者支援は引き続き検討、実施が必要です。しかし、トップの「適当な相手にめぐりあえない」という課題の解決にも、少子化を「異次元」で何とかしたいのであれば、行政が積極的に乗り出す必要があるのだと思います。

今の恋愛支援は「企業のため」!?

「恋カナプロジェクト」という施策は神奈川にもあります。ウエブサイトをみると「※※恋カナ・プラットフォームへの登録をご希望される企業・団体様へ※※

本年度の新規登録の募集は終了とさせていただきました。」このメッセージがトップにあります。例えば結婚したいと思う男女がこのサイトにたどり着いたときに、「あ、神奈川県は私たちをサポートしてくれるのね」と思うでしょうか?明らかに恋愛は結婚を商売のネタにしたい企業の回し者のにおいがプンプンしてしまって、興ざめしてしまうのではないでしょうか。

まあ、そこは目をつぶって、婚活イベントのサイトにすすむと「現在開催情報はございません。」・・・・・。婚活イベントをやる企業があれば、掲載してあげますよ、というのが支援の軸で、行政のやる気が全く見えてきません

恋したくなる神奈川を、本気でやろう!

日本と同じように出生率の低下に悩むシンガポールでは、ベビーボーナスという子どもにのいる家庭にだけ支給される賞与や、税金の控除など子育て世帯への経済的支援だけでなく、政府がマッチングサイトを運営していたり、国営のお見合いセンターをつくったり、高校で「恋愛」を学んだりと、出会いや恋愛を推進して非婚化に歯止めをかけようという試みがされています。私たち神奈川の恋愛支援はどうにも「なんちゃって」感が否めませんが、本気で婚活応援に取り組むべきでしょう。

国内だと新潟のハピ二イサイトww.hapiny.niigata.jp/?category[]=1&clear=1#eventlis

は本気度が違うようです。マッチングサイトの運営や、婚活占いイベント、キャンプのできる男子養成講座など、さほど困っていなくても参加してみたくなる楽しいイベントが目白押し。「企業がエントリーしてくれないので、何の情報もありません」というわれら神奈川とは大違いです。

本気で少子化に取り組むために、本気で恋愛サポートにも取り組みましょう。

子どもの声であふれる神奈川に、私たちにはまだまだできることがたくさんあります。

西村恵美 公式ブログ→
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3月8日は国際女性デー~#EmbraceEquity
少子化対策:「恋したくなる神奈川」

投稿者:

Nishimua-Emi

プロフィール>> 日本三景・松島出身。宮城県第一女子高等学校卒業後東京女子大学へ 在学中に東京大学新聞研究所(現・東京大学大学院社会情報学環)に入学。 民間企業でマーケティング職を歴任し、働きながら中央大学MBAを取得 現在 日産自動車株式会社グローバルマーケットサイエンス部にて情報分析のスペシャリストとして勤務中。シングルマザーとして4人の子育ても。 モットーは「ネアカのびのびへこたれず」

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